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【感覚過程】音の強さと高さ

私たちは、周波数範囲の両端近くの音よりも中間周波数のよく認識できる。図1は、音の強さに対する絶対閾を周波数の関数として示している。その結果、図に示されているよりも閾が高い。聴力不足には基本的に二種類ある。

伝音性聴力損失と呼ばれる種においては、中耳における不十分な伝音の結果として、全ての周波数においてほぼ均等に閾が上昇する。感音性聴力損失と呼ばれるもう一つの種類においては、閾の上昇が均等ではなく、高い方の周波数で大きな上昇が起こる。

この様相は、通常、内耳の損傷の結果であり、しばしば有毛細胞に再生不可能な何らかの破壊を伴う。感音性聴力損失は、多くの年輩の人々に起こるため、高齢者がしばしば高い音を聞くのに困難があることがわかる。けれども感音性聴力障害は高齢者に限られるわけではない。過度に大きな音にさらされている場合、若者にも起こる。

知覚された音の強さが両耳で同じであると仮定することは自然であるが、実際には微妙な違いがある。たとえば、右側からくる音は、左耳よりも右耳で強く聴こえる。こういうことが起きるのは、頭が、遠い方の耳に達する音の強さを減じる「音の影」の原因となるからである。

けれども、この違いは、私たちの聴く能力を損なうわけではない。私たちは音がどこから来るのか場所を定位するためにあたかも「もし音が左耳よりも右耳の方で強いならば、右側から音が来ているに違いない」というようなものである。

同様に、右側からくる音は、左耳に達する何分の一秒か前に、右耳に到着する(左側から来る音については逆である)。私たちは音の位置を定位するためこの違いも活用する。

音の高さ

音の主要な心理学的性質の一つは、音の高さ(pitch)である。音の高さは、音の周波数に基づく感覚である。周波数が上昇するにつれて、音の高さも上昇する。若い成人は、20ヘルツから20,000ヘルツまでの間の純音の周波数を検出できる。丁度可知差異は、100ヘルツのところでは1ヘルツ以下であるが、10,000ヘルツのところでは100ヘルツまで上昇する。

*純音についてはこちらを参照

音に関しては、光に関してと同様に、私たちは、純粋な感覚刺激を聞く機会がめったにない。視覚系については、私たちは、ふつう、一つの波長のみからなる光つまり純粋な刺激よりはむしろ複数の波長を見ている(例外はレーザーから発せられる光であろう)。

似たような状況は聴覚系の特徴にもなっている。私たちは純音を聞く機会がめったにない。その代わり、私たちは、たいてい、音の混合からなる音響に直面する。しかしながら、光は、光の波長を混合すると、全く新しい色が一つ見えるが、純音を混ぜ合わせても、しばしば構成音のそれぞれが別々に聞こえてくる。

これは、音の周波数が互いに広く離れている場合、とくにそうである。周波数が互いに接近しているときには感覚がもっと複雑であるが、それでも単一の純音のようには聴こえない。色覚においては、三つの光の混合が結果として単一の色の感覚を生じるという事実が、三種類の受容器という考え方を生み出した。

聴覚には同様の現象がないということは、比較的少数の異なる周波数のために特殊化した比較的少数の受容器があるというより、むしろ音-周波数受容器は連続体をなしているに違いない、ということを示唆している。

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