【記憶】記憶と学習の神経学的な基礎 記憶 一度経験したことが後になって思い出されるためには、その経験が脳の活動や構造の変化として保たれることが必要である。その実態にはいくつかの考え方がある。 1つの仮説は力動説で、経験によって生じた脳の生理的活動がそのまま持続し […] 続きを読む
【記憶】潜在記憶と顕在記憶 記憶 長期記憶には、次のようないくつかの種類がある。 ①【個人的な経験の記憶】 たとえば、「今年の冬休みに友人と北海道にスキーに行った」というような記憶である。 ②【一般的な知識の記憶】 私たちは、スキー板をどのような形状でど […] 続きを読む
【記憶】フラッシュバルブ記憶 (flashbulb memory) 記憶 感情が記憶に影響する第二の方法は、フラッシュバルブ記憶 (flashbulb memory)である。フラッシュバルブ記憶とは、感情が強く喚起される重大な出来事を知ったときの周りの状況についての鮮明で比較的永久的な記録であ […] 続きを読む
【記憶】長期記憶 (long-team memory)・検索・干渉・忘却 記憶 新しく入ってきた情報のうち、あるものは秒、分よりももっと長い時間にわたって記憶される。これが長期記憶 (long-team memory)でる。 なにかを記憶しようとするときは、そのことを繰り返し見たり聞いたりする。そし […] 続きを読む
【記憶】符号化 (encoding) 記憶 前項目での「短期記憶 (short-term memory)と作業記憶 (working memory)」の作業記憶の部分で説明したように、短期記憶に似た性質で心的計算をするための「作業空間」としての短期記憶を作業記憶 […] 続きを読む
【記憶】短期記憶 (short-term memory)と作業記憶 (working memory) 記憶 感覚のうちで、注意を向けられた情報だけが感覚記憶から次の記憶貯蔵へと移される。この記憶貯蔵を短期記憶(short-term memory:STM)と呼ばれ、この記憶は保持の時間が秒単位程度の短い記憶である。 一方、それよ […] 続きを読む
【記憶】感覚記憶(sensory memory) 記憶 記憶はその保持期間により幾つかの状態が存在し、まず感覚器官を通して環境から獲得される情報は感覚記憶(sensory memory)や感覚情報保存(SIS)と呼ばれる短時間(1秒以内)しか持続しない記憶に入る。 前項目の「 […] 続きを読む
【記憶】三つの記憶貯蔵庫・感覚貯蔵庫・短期記憶・長期貯蔵庫(長期記憶) 記憶 記憶の三つの段階は、すべて同じ場所で同じように働くわけではなく、当該の場面が材料を(1)1秒以内の間、(2)およそ数秒の間、(3)数分から数年にわたるなが期間のいずれかの期間にわたって貯蔵(保持、保存)を必要とするかによ […] 続きを読む
【記憶】記憶過程の三段階 記憶 人間が学習できるということは、過去の経験の効果を保持できるということであり、このように保持にかかわる過程を記憶という。すなわち、経験によって行動が変化する過程を、新しい行動の獲得という変化で見るとき学習と呼び、その変化の […] 続きを読む
【記憶】記憶の三つの重要な区分・符号化・貯蔵・検索 記憶 今日、心理学者たちは記憶について三つの主要な区分をしている。 第一は記憶の三つの段階に関係をしており、符号化(encoding stage:または「記銘」)、貯蔵(storage stage:または「保持」)検索(ret […] 続きを読む
【学習と条件づけ】内発的動機づけと外発的動機づけと過剰な正当化効果 学習と条件づけ 動機づけの研究に対する認知的アプローチでは、個人の自身の行動についての理解と解釈が強調される。すなわちなぜ私たちは何かをすると思うのか、動機づけは何に起因しているのかということである。 例えば「なぜ、あなたはこのサイトを […] 続きを読む
【学習と条件づけ】ヤークス・ドットソンの法則とヘッブの覚醒理論 学習と条件づけ カナダの研究者ドナルド・ヘッブ(Donald Hebb)は動機づけについての理論(覚醒理論)もまとめ、この観点は行動論的アプローチと生理学的アプローチ間の「隙を埋める」のにも役立っている。 覚醒(arousal)は、生理 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】長期抑圧 (LTD)と長期増強 (LTP) 学習と条件づけ 眼に空気を吹きつけるなどの刺激(無条件刺激(uncon-ditioned stimulus:US))を与えた場合、その刺激が反射的な瞬目を誘発する。この無条件瞬目反応は、空気を吹きつける前に音などの様な条件刺激(cond […] 続きを読む
【学習と条件づけ】非連合学習(non-associative learning)と連合学習(associative learning) 学習と条件づけ 学習には二種類の基礎的な学習形態があり、非連合学習(non-associative learning)と連合学習(associative learning)がある。 非連合学習には単一の刺激に関する学習がかかわっており、 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】ヘッブの学習側(Hebbian learning rule) 学習と条件づけ 学習の研究において行動主義からより認知的なアプローチへの変遷は、脳の知見によっても影響を受けている。カナダの研究者ドナルド・ヘッブ(Donald Hebb)が学習と脳についての初期の理論に多大な貢献をした。 ヘッブは、人 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】模倣と観察学習 学習と条件づけ 人間はまた、行動が直接強化されなくても多くの事を学習することが出来る。例えば弟や妹が兄や姉の行動をまねたり、成人であっても初めて何かをやろうとする時など、熟練者の動きなどを観察し模倣したりもする。 こうした模倣は生まれつ […] 続きを読む
【学習と条件づけ】潜在学習(latent learning) 学習と条件づけ 1930年代にアメリカの心理学者であるエドワード・トールマン(Edward C.Tolman)は、単純な動物にも潜在学習(latent learning)が認められると言う知見を述べている。 潜在学習とは、報酬なしの時期 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】学習性無力感(learned helplessness) 学習と条件づけ マイヤーとセリグマン(Maier&Seligman,1976)は、イヌを使って重要な実験を行った。彼らの基本的実験は二つの段階からなりる。 第一段階では、一方のイヌには行動次第(生体の行動によって制御される)で電 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】嫌悪条件づけ・逃避学習(escape learning)回避学習(avoidance learning) 学習と条件づけ 道具的条件づけにおいても古典的条件づけと同様に、報酬などの快刺激以外に電撃や苦痛を伴う音などの負の嫌悪刺激が用いられる。このような罰による訓練では、反応の後に嫌悪刺激や嫌悪事象が随伴し、その反応のその後の出現機会を弱めた […] 続きを読む
【学習と条件づけ】強化スケジュール 学習と条件づけ 条件づけを行った後、学習された行動が強化されなければ消去が起こり、その行動が生じる頻度は低下してしまうが、一度行動が確立されれば時折しか強化をしなくても一般に行動は維持される。 このように時々しか強化を与えないやり方を部 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】条件性強化子と弁別学習・般化 学習と条件づけ 条件づけで基本的動因を満足させる強化子を一時性(一時性強化子)と呼ばれる。 また、一時性強化子と対提示されることによって強化力を獲得するようになった刺激を二次性強化子ないし条件性強化子(conditioned rein- […] 続きを読む
【学習と条件づけ】強化と罰 学習と条件づけ 道具的条件づけは、行動に引き続いて起こる環境事象によりその行動の生起確率が増減したりする。そして、刺激の随伴によって行動の生起確率が増減する過程が強化(reinforce-ment)にあたる。 強化は、食欲性刺激が与えら […] 続きを読む
【学習と条件づけ】道具的条件づけ(オペラント条件づけ) 学習と条件づけ 古典的条件づけは、刺激により誘発される反応、事象間の関係についての学習からなっているのに対し、道具的条件づけ(オペラント条件づけ)は自発的な行動(反応)とそれらの結果との関係についての学習からなっている。 つまり、古典的 […] 続きを読む
【学習と条件づけ】条件づけの生物学的制約 学習と条件づけ 初期の行動主義では、学習法則はどの種も同じと見なし古典的条件づけによってどんな条件刺激(CS)でも、どんな無条件刺激(US)と連合させることが出来ると考えていた。 しかし、動物行動学者らの「人間や動物の行動に現れる強力な […] 続きを読む
【学習と条件づけ】条件刺激の予報性(認知的要因) 学習と条件づけ パブロフらは、古典的条件づけで条件刺激(conditioned stimulus:CS)と無条件刺激(unconditioned stimulus:US)をあまり時間を置かないで対提示する時間的接近性(temporall […] 続きを読む