【心理発達】初期の社会的行動 心理発達 赤ちゃんは生後数分内に大人のおおよその表情をまねすることができ、このことは赤ちゃんが社会的なやり取りに対する準備ををして生まれてくることを示唆している(Melzoff&Decety,2003)。 生後2カ月になる […] 続きを読む
【心理発達】人格と社会性の発達 心理発達 新生児は生まれて間もないころからかなりはっきりとした人格を持っている。生まれて間もない数週間という早い時期から、活動水準、環境の変化に対する反応、またかんしゃくなどにおいて、個人差がみられる。よく泣く子もいれば、ほとんど […] 続きを読む
【心理発達】道徳的判断の発達 心理発達 ピアジェは子どもの思考の発達以外にも、どのように子どもたちは道徳的判断(moral judgment)を発達させるかに興味を持っていた。彼は、子どもたちが道徳的規則や社会的習慣を理解できるかどうかは、認知発達の水準に一致 […] 続きを読む
【心理発達】心の理論・メタ認知の発達 心理発達 人間は、他者の「こころ」の状態をどれだけ理解し、推量することができるだろうか。また、子どもは、他者の「こころ」の状態を何歳ころになったら理解し、推量することができるようになるだろうか。 このような問題は、最初チンパンジー […] 続きを読む
【心理発達】ピアジェに代わる理論 心理発達 発達心理学者の間では、ピアジェはこどもたちの能力を過小評価しているとの共通認識は得られているが、どの理論も最もよくピアジェにとって代わるものかについては、いまだ意見の一致は得られていない。ある心理学者は情報処理アプローチ […] 続きを読む
【心理発達】児童期の認知発達2-ピアジェ理論への批判 心理発達 ピアジェの理論(詳しくは「児童期の認知発達1-ピアジェの発達段階理論を参照」は、児童期の認知発達(知的発達面)に対し、革命的な考えで知的発展を導くものであったが、その後、他の新しい研究、検証により、子供の能力を過小評価し […] 続きを読む
【心理発達】児童期の認知発達1-ピアジェの発達段階理論 心理発達 心理学の認知発達に関する理論は、スイスの心理学者ジャン・ピアジェ(1896~1980)の影響が大きく、発達研究の基本的な理論とされる。現代では研究も進みピアジェの理論をさらに発展させた、あるいは否定的な理論も多い。 ただ […] 続きを読む
【心理発達】新生児の能力 心理発達 19世紀末、心理学者ウィリアム・ジェームズ(William James)は、新生児はその世界を「がやがやした、きわめて無秩序で混乱した状態」として体験していると述べた。この考えは1990年後半まで広く浸透していた。 しか […] 続きを読む
【心理発達】遺伝と環境による影響と発達段階 心理発達 17世紀当時「赤ん坊は小さな大人であり、十分な能力を持ってこの世界に誕生した存在で、単にこれらの先天的な特徴が、成長の過程で現れていく」と広く認められていた。 しかし、哲学者ジョン・ロックはこの説に対し否定的で、新生児の […] 続きを読む
【生物学的基礎】進化・遺伝・行動(4) 生物学的基礎 最近、人格の一部などある種のヒトの形質は、神経伝達物質の受容体に作用する特定の遺伝子によって影響を受けることが研究差たちによって提唱されている(Zuckerman,1995)。 この種の多くは、ある種の心理学的形質を持っ […] 続きを読む
【生物学的基礎】進化・遺伝・行動(3) 生物学的基礎 ある形質は単一遺伝子により決定されるが、多くのヒトの特徴は複数の遺伝子によって決定され、多因子遺伝(polygenic)という。知能、身長、情動などの形質は別個の種類に分かれることはなく、連続的変化を示す。 ヒトの多くは […] 続きを読む
【生物学的基礎】進化・遺伝・行動(2) 生物学的基礎 自然淘汰は遺伝子(genes)に作用するが、それは基本的遺伝単位を形成するデオキシリボ核酸(DNA)分子の部分である。私たちが親から受け取り、子孫に渡す遺伝子は身体の個々の細胞の核にみられる構造である染色体(chromo […] 続きを読む
【生物学的基礎】進化・遺伝・行動(1) 生物学的基礎 心理学の生物的基礎を十分に理解するためには、進化と遺伝的影響についても若干知る必要がある。何百万年以上もすべての生命が進化を続けており、環境要因が神経系の組織化と機能に重要な役割を果たしてきている。 チャールズ・ダーウィ […] 続きを読む
【生物学的基礎】内分泌系(endocrine system) 生物学的基礎 内分泌系(endocrine system)とはホルモンを分泌する器官のことで、ホルモン(hormones)を分泌する腺なので、内分泌腺(endocrine gland)ともいう。神経系は筋や腺を直接活性化して急速に変化 […] 続きを読む
【生物学的基礎】脳の非対称性 生物学的基礎 大脳半球の形状は一見するとほぼ左右対称に見えるが、右半球は脳の広くさまざまな部分と結ぶつく長い神経線維を含んでおり、左半球はそれよりも短い特定の領域間を結ぶ神経線維を多く含んでいる。また、大脳半球の機能が非対称であること […] 続きを読む
【生物学的基礎】神経系の基本的な構成 生物学的基礎 神経系(nervous system)と言うのはすべての神経組織の総称になり、また、神経系には中枢神経系((central nervous system)CNS)、末梢神経系((peripheral nervous sy […] 続きを読む
【生物学的基礎】ニューロンの構造と働き 生物学的基礎 ニューロンは神経系の基本単位であり、情報を他のニューロンや内分泌線、筋肉に伝える細胞で、形状や大きさは様々であるが、一定の共通の特徴をもっている。 ニューロン(neuron)の構造 細胞体(体)からは樹状突起(dendr […] 続きを読む
【生物学的基礎】脳の構成と機能 生物学的基礎 脳は位置によって、前脳、中脳、後脳の3つの領域に分けられる。また、中脳、橋、延髄は、まとめて脳幹(中心核)と呼ばれることもある。 ①前脳(forebrain) 視床下部(hypothalamus)、視床(thalamus […] 続きを読む
【記憶】記憶術(mnemonic systems) 記憶 記憶しにくい材料を速やかに多量に記憶する記憶術(mnemonic systems)は、ギリシアの昔からあった。記憶術者はでたらめに並べた50個もの数字をたちどころに記憶して見せて劇的に人を驚かす。しかし、記憶術者に意味の […] 続きを読む
【記憶】誤記憶と正常記憶 記憶 これまでの節で説明あるように、記憶の多くは正確さを欠いている。最近、心理学者や神経科学者たちは、まったく起きていない出来事を人が確信をもって思い出すときに生じる偽記憶(memory illusions)をもたらすさまざま […] 続きを読む
【記憶】構成的記憶(constructive memory)2ステレオタイプ 記憶 私たちが心の中である記憶をたどるたびに、その記憶はいくらか変化する、記憶の形成の最中に、推論を生み出し、なおかつ、これらの推論を記憶の一部として貯蔵するかもしれない。 私たちが知っていることや、過去に学習したほかの事実に […] 続きを読む
【記憶】構成的記憶(constructive memory) 記憶 有名なスイスの発達心理学者、ジャン・ピアジェ(Jean Piaret)は、かつて自らの幼児期における鮮明な記憶を記述した。その記憶は鮮明でかつ具体的であった。しかしこの鮮明でかつ具体的な記憶は後に単に誤りではなくでっちあ […] 続きを読む
【記憶】幼児期健忘 記憶 人間の記憶の最も顕著な特徴の一つが、誰もがある種の健忘を経験するということである。たとえ生後1年間の経験は、最も豊富であったとしても、この時期に起きた出来事をだれも実際に再生することはできない。この興味深い現象は最初にフ […] 続きを読む
【記憶】潜在記憶とプライミング(prming) 記憶 プライミング(prming)のもとになる「prime」は「準備する」とか、ポンプの「呼び水をする」といった意味で、心理学用語としての「プライミング」は、文字、単語、図形などの刺激を以前に観察していた結果、初めて示された刺 […] 続きを読む
【記憶】健忘 (amnesia)・逆向性健忘・前向性健忘 記憶 潜在記憶についてわかっていることの多くは、健忘 (amnesia)、すなわち記憶の部分的喪失を患っている人々から学ばれてきた。脳の損傷によって、知覚や注意、一般的機能などは高く保たれているのに記憶のみが選択的に障害される […] 続きを読む